経済的理由で進学をあきらめない為に必要なもの

奨学金は金銭的、経済的理由によって修学が困難とされる学生に対して金銭の給付や貸与を行う制度をいいます。

学生の能力に対して給付される場合もありますが、ほとんどの場合は有担保貸与奨学金で借金をしている状態になります。

先進国のほとんどは、返済義務のない給付奨学金が一般的です。一方日本は、貸与奨学金のため学生ローンとして利用する人が多くなっています。

最近の大学生は昔のように親からの仕送りをあてにできなくなっています。親の収入が目減りしている状況では子供への仕送りが負担になる親も多く、お金がないために勉強をあきらめてしまう学生もすくなくありません。そんな状況下に置かれている学生を助けるための融資を称して奨学金と呼びます。

コンセプトは、お金がないために勉強できない、そんな人にも機会を均等に与えるべきだというものですから通常のお金を借りるのとは意味合いが異なります。

そのためほとんどの場合、在学中にはお金の返済が猶予され、卒業してから返済をすればよいので在学中は安心して勉強に打ち込むことができます。もちろん返済が猶予されている間は、利息の支払いも猶予されているので安心です。

金利が低く条件のよい地方自治体がおすすめ

通常融資を受ける場合には、返済に足るだけの収入があるかどうかが審査基準となりますが、奨学金の場合には勉強をする意欲があるが経済的に困っているという学生が使用するものですから融資の審査基準は当てはまらず、利用する際には保護者が連帯保証人となって借りることがほとんどです。

通常の融資の場合、連帯保証人に何らかの問題がある場合には審査に不利に働くものですが、奨学金の場合には、連帯保証人がたとえブラックになっていても審査にはほとんど影響はありません。

奨学金と一言でいっても学校が運営しているものや自治体が運営しているもの、また日本学生支援機構が運営しているものなどさまざまです。ほとんどの学生が知名度のある日本学生支援機構を利用していますが、高校時代の成績などによって有利子と無利子に振り分けられます。

地方自治体の奨学金制度の場合、低い競争率で好条件で借り入れできる場合もあり、融資の審査基準も低く無利子で借り入れできる可能性も高くなります。

ただ無利子であったとしたも卒業後は毎月返済することになり、返済が滞れば信用情報機関というクレジットカードや住宅ローンの審査の際に重要視される機関に「遅延履歴」が残ってしまいます。

また返済不能となって自己破産してしまった場合には、連帯保証人に迷惑をかけてしまうのでローンであることを念頭に置き、しっかりとした返済計画をたてることが大切です。

金利は銀行や消費者金融よりも低い

消費者金融などで借金をしようと思えば金利は20パーセントを上限とした高い金利が取られるのに対して奨学金の金利は年3パーセント以下など比べものにならないほど低くなっています。

また利率固定方式利率見直し方式の2つの算定方式があり、申し込み時にどちらか一方を選択する必要があります。

利率固定方式は返済終了まで一定の利率が適用されるもので、利率見直し方式は約5年ごとに利率が見直されることになります。

一般のローンではお金を借りる時点で返済利率が決まっていますが奨学金の場合、貸与終了時点となっている場合があり大学卒業までお金を借りた場合にはその返済利率が確定するのは卒業する時点となり数年後の景気動向を予測する必要があります。

ただ奨学金申し込み時に選択した利率の算定方式は貸与終了年度に変更できるようになっているので夏休み前までに最新の利率をチェックし、その後の景気を予測するとよいでしょう。

現在は見直し方式の利率が固定方式に比べて低い水準で推移していますが金利の動向によっては見直し方式の方が高くなる可能性も十分にあります。

どちらにしても消費者金融よりも金利はとても低いのでものですが、ただ奨学金という名のローンであることには違いありません。金利が低いからといってとりあえず多く借りておこうと思うのは危険です。

たとえ毎月の返済額が27000円程であったとしても、卒業後に毎月その金額を返済するのは想像以上に大変です。そのため借り入れを決めたら、返済についてよく検討しておくことが大切です。

奨学金と教育ローンの違い

学費の捻出が難しい場合、奨学金はとても役立つものですが同じように教育ローンでも借り入れすることができます。

奨学金が家庭の経済事情によって進学が困難な学生に向けた経済的支援制度であるのに対し、教育ローンは用途が教育関係に限られたローンです。返済義務が学生本人にある奨学金と違い返済義務は保護者にあります。

また一番の違いは教育ローンは年中申し込み可能で最短2週間でお金を受け取ることができますが、奨学金は毎年決まった期間に申し込みをする必要があります。また奨学金は在学中には利息が発生しないのに対し教育ローンは利息が発生するという違いもあります。

そのためいつから学費が必要になるのがによって、どちらを選べばよいか変わってきます。

大学の合格発表後には入学金と初年度前期の学費を3月中に振り込む必要があります。奨学金は申し込みをしてからお金を受け取るのは大学入学後になるので、もし入学金と前期の学費が必要な場合には教育ローンを選ぶ必要があります

後期の学費が必要な場合には、どちらでも使えるので事前にお金が必要な時期を計算し計画をたてることが大切です。

どちらも経済的に進学が難しい家庭でも大学などへの進学を可能とする便利な制度です。ただ使い方を誤ると卒業後の人生に大きな影響を与えてしまうので、返済計画はしっかりとたてておくことが大切です。